人気ブログランキング |

大震災に二人の姪から思うこと

私には二人の姪がいる。妹の娘は被災地から遠く離れた石川県にいて、こんな時期に不謹慎ではないかと参加しないことも考えていたが、地震発生の二日後に初マラソンに挑戦した。一方、千葉県在住の兄の娘は先週出産を迎えた。

姪から連絡があって確認したのだが、地方のマラソンの記録といえども、すばやくインターネットに掲載されており、さらに驚くことには、ゼッケンナンバーで検索することで参加者の写真を見ることができる。このような最新の情報技術も大地震には無力だったようで、被災地の人々は喫緊の情報を得ることが出来なかった。
今回も被災地で衛星電話が活躍したそうであるが、私が在籍した食品会社でも、会長の指示で各事業所に衛星電話が備えてあり、毎年一回は通話テストをすることになっていた。自治体は最低限の情報交換の必須アイテムとして、衛星電話を数台所有すべきと思う。

一方、出産前に不安になるので被災の報道を見ないようにしていた姪は、金町浄水場の水道に放射性物質が乳児摂取制限以上の濃度で検出された2日前に男児を出産した。
原発事故の影響が食品ばかりでなく、水道にも広範囲に及ぶ、このような厳しい時期にと思うが、「母は強し」の精神で子供を育てていくだろうし、それを望んでいる次第である。

戦後世代の我々は、ひもじい思いも一切せず平和な時代を享受してきたし、それが続くものと思っていた。それが、今回の大災害で文明が自然の脅威で容易に覆さられることを知り、自然環境と文明発展との協調とは何かを真剣に問わなくてはならなくなった。
年間50回以上プレーするゴルフ好きの同輩の友人が、ゴルフ場が空いていると話す。確かに、家から近い小金井ゴルフクラブでも従業員用の駐車場には車があるが、来場者用には空きが多い。
テレビからは、享楽の娯楽番組が消えつつあり、お笑い芸人は出番をなくしている。
直接の被災は受けなかったが、原子力発電が電力供給のベストミックスに組しないこと、計画停電は今年ばかりでなく続くこと、様々な考えと想いから、一時的にせよ、すでにライフスタイルが変わってきていることを認識する必要があるだろう。

# by ecospec33 | 2011-03-26 07:30 | ●プライベート  

経団連と電気事業連合会

数日前のマイブログで「1号機の着工が1967年で、6号機の運転開始が1979年ということであり、30年から40年前の施設である。」と老朽化を指摘し、初期の設計思想の忘却を指摘した。
地震発生から2週間が経過し、今朝の朝日新聞に、原発の設計段階の考え方と現在の運用管理の相違について、長年原発を見守ってきた81歳の研究・技術者が語っている。また紙面が異なるが、この歳月の間に地震の研究が進み、原子力発電の耐震指針が見直された経緯が掲載されている。その中で耐震指針の見直しに約30年かかったことも記述されており、その要因に産業界の協力が得られなかったことを挙げている。

産業界の大元締めである日本経済団体連合会(経団連)は、地震発生の2日後に「電力の安定供給確保のための需要対策について」を公表し、事業者に大規模停電に対処するための節電努力を訴え、東京電力への全面協力を打ち出している。この経団連の会館には、電気事業連合会(電事連)が入っている。電事連は北海道電力から沖縄電力まで国内の10電力が加盟し、その会長職は東京電力と関西電力の社長が交代で務めている。

鉄鋼、製紙、電力などの産業は、明治時代から富国強兵の国家を支える基幹産業として、その地位を確保されてきた。「赤字になっても国から補てんされているから、給与は変わらない。」と、20年前の鉄鋼不況時に早稲田大学同期のJFE研究所長は語っていた。また、「電力、ガス供給の事業者は公益事業ということで、赤字を計上しないように、また倒産しないように、その価格を値上げするなどの経営改善することが、国から求められている。」とも、先輩の東邦ガス常務は語っていた。
私が在籍した食品産業など零細な第2次産業とは違い、国策の基幹産業は国から庇護されているということである。

その基幹産業の大元締めである経団連と東京電力お抱えの電事連が密に行動していることは、容易に想像できることで、当面同じベクトルで行動するだろうが、今後は、他産業から起こるであろう計画停電に対する不平不満に対し、異なった判断を下さざる得ないことになるものと思う。
社会の誤解を生むことがないように、この大災害を契機に電事連は経団連会館から退去することが望ましい。

# by ecospec33 | 2011-03-25 07:08 | ●原発問題と電力需給逼迫  

激しくなる風評被害と経済活動の低下

昨日23日午後、自転車で近くのガソリンスタンドが開いているかを、あらかじめ確認して、取って返して自動車に給油して、久しぶりに安心して周辺をドライブしていた。スイッチを入れた車載テレビが「葛飾区の浄水場の水道水から、高濃度の放射性物質を検出した。」と報道した。
ついに来たかとばかりに、その足で家の近くのスーパーでミネラル・ウォーターを買いに行ったが、ショーケースは空っぽであった。スーパーの店員曰く「30分で全部売れてしまった。」とのことであった。
後で、私の住む小金井市は金町浄水場から配水されてはいないことを知ったが、情報を的確に判断しないで動いてしまった。冷静に行動したいとは思うが、なかなか出来ないことである。

放射性物資検出による野菜の摂取規制も拡大するが、一昨日の福島県に続き、昨日は茨城県の原乳が出荷規制を受けた。茨城県には10箇所ほどの乳業工場があり、大手では明治乳業の守谷工場があり、今回の地震で被災し、やっと復旧したと聞いていたが、製造を停止せざるを得ないだろう。昨今の飼料高騰、および今回の震災と原発事故被害と続く酪農家の団体が経営するの中小の工場は、さらに厳しい経営判断が迫られることだろう。

政府は「放射性物質の暫定規制値は(裕度がある)保守的な数値であり、水道水を継続して飲まなければ健康被害はない。」などと報道はしているが、原発事故が収束していない以上は、市民の疑心暗鬼も収束せず、さまざまな風評被害がおき、第一次と第2次産業の経済活動が低下していく。

この莫大な経済損失を、東京電力が補てんするのが筋であリ、それを国が担保するということだが、
赤字に陥る東京電力は計画停電が続くなかで、電力料金の値上げを国の容認のもとで決行し、結果的には需要者側である市民が負担することになる。
このことは、東京電力の役員数と給与を減らす原動力となるだろうし、原子力発電を廃止する、継続する、増強するなどの市民の裁定力を強化する良い機会となるだろう。

# by ecospec33 | 2011-03-24 19:51 | ●その他社会問題  

大災害における分散型電源の優位性

今般の東京電力の計画停電が、来年も続くことを表明している。
電力会社などが所有する原子力、火力、水力などの大規模な発電所に対し、家庭の太陽光、燃料電池などの発電や、工場、ビルのガスエンジン、ガスタービンなど小規模な発電を分散型電源という。

東京電力の福島県にある原子力発電所と火力発電所は大きな被災を受けており、当然の結果であるが、スリーマイル事故と同程度の事故を起こしている第1原子力発電所の6基は廃止される。
石原裕次郎の監督主演で映画になった黒部第4発電所に代表される、黒部川に沿った多くの水力発電所を合わせても、原子力発電所1基分にしか相当しないのであるから、廃炉の原子力発電所に代わる発電所を建設することは容易ではないということは、誰もが想像できることである。

これに比べて、分散型電源は建設が容易であり、また、地産地消のため送電ロス(約5%)がないことから効率の良い運用が可能である。

この大災害によって大規模発電システムの脆弱性が証明されたこの時期にこそ、エネルギー効率の良好な分散型電源を増大させ地球温暖化対策を進めることが、日本のエネルギー供給の安定・安全に資するものと考える。
そのためには、分散型電源、特にコージェネレーションの建設促進を、大震災復興の一手段として位置づけ、施策を講じていくことが肝要である。

# by ecospec33 | 2011-03-23 08:38 | ●エネルギー問題  

放射性物質とダイオキシン問題への政府対応の相違

1999年に久米宏キャスターが、所沢市の葉物に高濃度のダイオキシンが検出されたという報道をしたことで、焼却施設から発生するダイオキシン問題は最高潮に達した。
政府、行政は、ダイオキシン問題の風評被害を防ぐ努力を怠っていたように思う。していたとしても、ここ数日の農作物、原乳の放射性物資検出に対する対応とは異なっていたように思う。

政府、行政は、一部の学識経験者が指摘するダイオキシンの強毒性を支持し、「ダイオキシン特措法」を成立させ、ダイオキシン類が発生するであろう不適切な中小の焼却施設を廃止させた。
もちろん私も聴きに行ったが、その学識経験者は講演会にひっぱりだこで、英雄視されたほどである。
当時、所沢市はずれの廃棄物中間処理会社を視察した際、社長から「黒煙を発生する焼却施設が周辺にたくさんあったが、まったくなくなった。残っているのは私のところともう一箇所だけ」と焼却施設の高所から眺めさせてくれた。
余談であるが、数年後には、その社長も他県での廃棄物処理法違反で逮捕されたと聞いた。違反とはいっても廃棄物処理法の解釈の相違ではないかと感じ、行政は連携して強権を発動したと思った。

私の在籍した企業でも数十という数多くの大小さまざまな形式の焼却炉を所有していたが、担当者であった私は、その80%を廃止させ、数炉については特措法対応の改修し、またダイオキシン対応を施した新たな焼却施設を数か所設置した。
「焼却施設を設置しない。」と公言する担当者がいる大手食品企業も承知しているが、廃棄物が事業所外に排出されて適正に処理されることを常に監視することは難しく、事業所の管理下で処理できる焼却施設は重要で、経済上からも必須であると考えている。

本題に戻って、今回の放射性物質検出の問題では、政府、行政がこの程度であれば健康被害がないと、風評被害打ち消しにやっきとなっている。放射性物資が検出されてから2日後の昨日21日になって、農作物、原乳から暫定規制値を超えた放射性物質を検出した4県に対し、各県全域規模で出荷停止を命じた。
保守的暫定基準という科学的根拠があることはわかるが、ダイオキシン問題の解決には目途がたっていたが、広範囲に被害を拡大しつつある原発事故問題の解決に目途がたたないということが、風評被害防止対応の違いの根底にあると思う。

ともあれ、被災から10日以上が過ぎても、一進一退の福島原発が安定することを願ってやまない。

# by ecospec33 | 2011-03-22 06:45 | ●その他社会問題  

計画停電の継続と企業の対応2

プロ野球選手会が求めていたとおり、19日になって所管する文部科学省の要請で、経営者側の日本プロ野球機構が開催延期の延期を決めた。
現在の社会状況のなかで、企業が経済活動のみを優先するかのような姿勢で行動することを、社会が、市民感覚として許容しないということである。

ところで、3連休は計画停電が収まっているが、明日からは必ず実施されるだろう。それは、数年間に継続されるだろう。
2003年の東京電力のピークカットに、煮え湯を飲まされた企業は多い。私の在籍した乳業会社もそうである。
当時、花王の環境部長は「川崎工場の生産を他の工場などに移管することで対応する。」と話していた。
在籍した乳業の工場では、そのような対応は難しいので、レンタルの発電機を調達した。
本社から事業所に早めに対応してもらったので、数百kwのレンタル発電機を調達できた。
現在は、どの企業もすでに動き出しているだろうから、レンタルすることは難しいだろう。

# by ecospec33 | 2011-03-21 09:49 | ●エネルギー問題  

東北関東大震災ショックとパニック

東北地方太平洋沖地震の発生から10日経過した。
この地震と津波による東北関東大震災の連日連夜の報道は、市民の不安を助長し、買占めという過度の購買意欲を促した。このパニックは、1974年のオイルショック時のトイレットペーパーを奪い合ったのと同様な異常現象である。
現地のあまりの悲惨さに、食欲不振になっているにもかかわらず、米、パン、牛乳などの食品がスーパー、コンビニから消え、ガソリンスタンドには車が長蛇の列をなし、近隣の道路渋滞を起こした。
本日20日スーパーに行ったが、牛乳のショーケースは空っぽであったが、パンはたくさん残っていた。
牛乳の不足については、茨城県にその大半が集中している紙パックの製造工場が被災したため、原乳があっても「牛乳」が製造できないという理由があるので、不安が解消されつつあるのだろう。
福島第1原子力発電所の爆発には、居たたまれない気分であったが、数日前から外部からの水冷却が開始されたが、一進一退の状態のままで、一喜一憂が続いている。
1号機の着工が1967年で、6号機の運転開始が1979年ということであり、30年から40年前の施設である。本日、官房長官が廃炉を示唆していたが、老朽化した原発施設の被災であり、近隣に不安を与えているのであるから、当然と言える。
この原発施設の建設当初は、東京電力にはGEの設計思想に精通した最高レベルの技術者も従事されていたのだろうが、すでに退職していないだろう。そのような歳月が経過している。彼らがいたとしたら、今回のトラブル対応も、特に初動において大きく変わっていたことと思う。
米国からGEの技術者が支援のために派遣された報道もあった。
自衛隊と東京消防庁によって屋外から冷却されている使用済み核燃料が、原子力発電所内に大量に保管されているということは異常な状態と言えないだろうか。設計段階での基本条件として、設定されていたのであろうか。
原子力発電所にかかわらず、設計思想を知った上で施設を運用、管理することが、いかに重要かということを言いたいのである。

# by ecospec33 | 2011-03-20 18:42 | ●その他社会問題  

計画停電の継続と企業の対応1

東京電力管内の計画停電が続いている。その情報はひどく乱れており、昨日17日夕刻の大規模停電回避の大臣通告など、いつになれば、安定的な「計画」停電になるのかと不安を感じている。
一昨日16日午後に私の住む小金井市役所にグループを聞きに向かったところ、交差点では信号機は正常に働いているものの、警察官が数名で交通整理をしており、市役所は照明が落ちて暗くなっていた。
市役所の担当者は「東京電力から第3グループと通知されていたが、たった今突然停電になり、第2グループであったことがわかった。」と話し、東京電力の情報はいい加減だと苦笑しながら、グループ分けのコピーを渡された。
電力使用量が少ない冬場であっても、このような煩雑な計画停電しなくてはならないということは、電力使用量が増加する夏場は、更なる厳しい対応が求められる。
福島の第1原発は停止などによる発電能力、供給電力能力の低下(5200万kwから3300万kw)は、今年だけのことでない。
福島第2原発の被災が小さいとしても、施設の安全確認と関係者のコンセンサスを得て運転を開始するには数年を要するであろうことは、容易に想像できることである。
2002年に東京電力は原発トラブル隠しによって、原発の運転が停止され、民間企業は翌年2003年夏場のピークカットを余儀なくされた。
その当時、私は大手乳業会社に在籍し、その対応を担当した。
・・・・・・・(続く)

# by ecospec33 | 2011-03-18 09:02 | ●エネルギー問題