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スイスの脱原発決定と原発事故被害の大きさ

福島原発事故を受けて原発政策の見直しがなされ、6月14日にイタリアは国民投票で休止していた原発の運転再開に反対した。また7月8日にドイツが2022年までに国内17基の原発を全廃する脱原発を決定した。
昨日28日には、スイスも2034年までに5基の原発を全廃することが正式に決まったようである。

前回のマイブログで、「原発事故の周辺地域への被害の影響度」について記した。そのグラフを見て欲しいのだが、スイスは原発の設備保有量は小さいにも関わらず、事故が発生した場合の被害が大きく、気になっていた。このため、スイスの脱原発の方向性は正しいのではないかと思う。
原発事故の影響度がより小さい、原発立国のフランス、チェコ、スロバキアなど周辺国から、電力を購入することが、スイスならびに欧州諸国にとってより良い選択なのだと思う。

日本は民意が素直に反映されない国家であることから、新たな原発が建設されない状況は続き、原発は寿命を延長しながら運転されるであろうから、脱原発は2060年~2070年まで行われないだろう。
そうであるならば、早急にフランス並みに原発事故の影響度を減少させ、減原発を図ることが必要な政策であると思う。
論理的に言えることは、原発の立地密度と周辺の人口密度が高い、敦賀湾周辺の原発は間引きする以外ないという結論に達するのだが・・・。

by ecospec33 | 2011-09-29 08:02 | ●原発問題と電力需給逼迫  

原子力発電所の事故による周辺地域への被害影響度について

福島第1原子力発電所は、福島県のみならず周辺地域の住民、農作物、海産物などへ甚大な被害を与えている。
原子力発電所が無限大といえる広大な敷地に建てられ、その敷地に人間のみならず動植物がない状態であれば、事故の大小に関わらず、その被害は皆無となる。しかしながら、そのようなことはありえない。

そのような原発事故による周辺地域への被害の影響度について検討した結果、国土の「面積当たりの原子力発電設備の設備容量」が大きいほど、また「人口密度」が高いほど、被害の影響が大きいことが推定された。
このため、次について、各国の実態を調査した。
原子力発電所の事故による周辺地域への被害影響度について_e0223735_1619269.jpg
原子力発電所の事故による周辺地域への被害影響度について_e0223735_16192028.jpg
原発事故が同規模の発生した場合、日本より韓国、台湾、ベルギーの被害が大きいことが想定された。最大の設備容量を有する米国は、日本の120分の1程度であり、またフランスは日本の4分の1程度である。

原子力発電所自体の様々なリスクに対する安全性を高めることが優先すべきであるが、他国に比較して、日本は狭い国土に多大な人口を有し、また多大な原子力発電所を有していることは間違いない。
野田首相は原発の再稼働を明言しているが、原発の新たな建設は出来ないであろうことも明言している。そうであれば、その成行きで「脱原発」が進むことになる。
日本の個々の原発の立地について、このような「被害影響度」を確認し、脱原発への工程を作成することが必要であると考える。

by ecospec33 | 2011-09-27 16:20 | ●原発問題と電力需給逼迫  

野川公園の彼岸花(曼珠沙華)と台風15号の爪痕

自宅から自転車で10分ほど野川に沿って下ると、野川公園内の自然観察園に着く。
今日月曜日は休園日であったが、フェンス越しに、彼岸花の群生を見ることが出来た。
野川公園の彼岸花(曼珠沙華)と台風15号の爪痕_e0223735_1631470.jpg
林の中に10~20万本ほどの彼岸花が、毎年このお彼岸の時期になると決まって一斉に咲き出す。その花を、日本人は好まないようで、忌み嫌うような様々な異名があるようだ。
私の横で写真を撮っていた初老の人物が、「曼珠沙華を高麗に行って見てきたが、人が多くて。」と話しかけてきたので、「有名な日高市の巾着田ですね。近くに高麗神社もあり、朝鮮半島からの渡来人が移り住んだという山里ですね。」と返した。すると、「私の田舎では、この花を『魂花(たましいばな)』と呼んでいましたよ。茎が長く伸びて、赤い花が魂のようだと。日本人が好むような花ではないですね。きっと日本の在来植物ではないと思う。白い花はきれいで、まだ感じは良いですけれど。」と話してくれた。帰宅して調べると、米作とともに日本に伝わった外来植物ということであった。
野川公園の彼岸花(曼珠沙華)と台風15号の爪痕_e0223735_1634152.jpg

野川公園の彼岸花(曼珠沙華)と台風15号の爪痕_e0223735_164485.jpg
野川沿いには柳の大木が並んでいるのだが、21日の台風15号によって根こそぎ倒されていた。すでに通行に支障がないように片づけられていたが、このような台風の爪痕をこれまで見たことがなかった。
柳は根元から腐りやすいためか、ここ数年いつの間にか数本が伐採され、柳の並木も歯抜け状態になっていたのだが、40年は経ったのであろうか、直径が70cmほどもある大木が3本も台風で倒されたのである。自然公園内の林の中も何本かの木が倒れており、中には将棋倒しのような状態のもあった。
野川公園の彼岸花(曼珠沙華)と台風15号の爪痕_e0223735_1642420.jpg

by ecospec33 | 2011-09-26 16:05 | ●季節の変化と日常生活  

脱原発の集会に思うこと

台風15号が首都圏を直撃した。18時前後には、家が地震時のように揺れて恐ろしい感じであった。
ところで、敬老の日の9月19日に、代々木公園で「さよなら原発集会」が開催され、その後デモ行進もあった。ところで、大江健三郎氏、坂本龍一氏、瀬戸内寂聴氏らの呼びかけによって、長崎、名古屋など全国各地でも開催されたということである。

主催者側の発表では6万人が参加としているが、2.5万人とする報道もあった。同日に民報各社はテレビ報道をしていたが、NHKテレビでは全く報道していなかった。朝日新聞は、21日に「脱原発集会―民主主義が動き出す」という社説を載せ、この集会を好意的に見守っている。

福島第一原発の事故収拾と周辺地域の復興が現在進行形であるからこそ、脱原発への強い民意が、このような行動を起こさせるのだろうが、日本人の忘れやすい資質からすれば、時間が経過するほどに、原発事故の悲惨さ忘れ、脱原発への意欲が次第に薄れ、経済優先という意識が強くなるように思う。

この20日に内閣府は、国の長期的な原子力利用計画の指針となる「原子力政策大綱」の策定会議のメンバーに、脱原発派の大学教授を組み入れたという。メンバーを変更しただけで、どうのこうのとは思わない。
福島第一原発事故を科学的に捉えるだけで、結論を安易に得てはならない。科学が高度に発展した日本という近代国家で発生した歴史的な事件として捉え直すことによって、結論を得て欲しいものである。
持続可能な国家、日本において、社会、経済、環境の三側面から、原発の位置づけを明確にしてもらいたい。
環境面では地球温暖化問題ばかりではなく、放射性物質の汚染問題を、社会面、経済面では核廃棄物処理という負の問題が次世代にも残されていることを、忘れてはならない。

by ecospec33 | 2011-09-21 20:32 | ●原発問題と電力需給逼迫  

9.11と3.11、それにコージェネレーション

今日9月11日は、米国の同時多発テロから10年の節目の日であると同時に、東北大震災と福島第一原発事故から半年の節目の日でもある。各地で追悼式が行われている。

20年前の9月11日はワシントンにいた。米国エネルギー省(DOE)を訪問した前後の日である。9月13日の夜は、世界貿易センタービルの最上階にあるレストランで食事を楽しんだ。日本人の団体観光客もいて混んでいた覚えがあるが、エンパイヤ・ステート・ビルディングが眼下に見えて、ライトアップされている自由の女神がやっと確認できるほどの高さであった。
その日は、ペンシルバニア州にあるキャタピラー・ヨーク社のガスタービンと蒸気タービンのコージェネレーション設備を視察した後、高速道路を北上した。
この視察は、東京ガスと東邦ガスが企画し、団長は当時は農工大、現在は東工大の柏木教授であった。三菱重工、川崎重工、IHI、新潟鉄工、三井造船などのプラントメーカーと、トヨタ、ホンダ、JRなどのユーザー、総勢10数名が参加した、米国のコージェネレーション事情を調査する視察であった。
マンハッタンの高層ビル群が、高速道路から見えてきた感動は忘れられない。次第に大きくなる摩天楼の中で、ひときわ高い建物が世界貿易センタービルであった。

この視察を終えた2年後には、乳業界で初めてのコージェネレーション設備を設置することになり、約20年近い間に、自ら企画して10数基のコージェネレーションを導入した。
これらのコージェネレーションは、今回の電力需給逼迫に大いに活躍したと自負しているのだが、燃料高騰の点から経済性が解決出来ない問題である。

今後も続くであろう、特に関西電力管内における電力需給逼迫に対し、新たにコージェネレーション設備の設置を検討しているところもあるだろうが、難点は、その経済性である。
緊急避難的に設置した自家発電は、やむを得ずというような捨て金であったろうが、本格的なコージェネレーションの設備投資となれば容易ではない。
この時とばかりに、プラントメーカーは高い値を言い出すだろうが、お互いに落としどころを考えないと時間がない。来年の夏まで、1年を切っているのである。

9.11では、ニューヨークの象徴、世界の中心都市の象徴が消失したことに寂しさを覚えた。3.11では、地震と津波、それに原発事故に脅威と恐怖を感じた。
どちらも歴史のターニングポイントとして記憶されるに違いない。9.11から世界融和への道筋を、3.11から脱原発への道筋を、確実に歩まなくてはならない。

by ecospec33 | 2011-09-11 20:56 | ●エネルギー問題  

「減原発」政策の継承

大型な台風12号は、ママチャリの半分程度の遅いスピードで、中国地方から日本海に向った。
この間、説明不足で目に力が全くない菅内閣から野田ドジョウ内閣に代わった。
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その野田首相が、就任後の記者会見で「原発の新設は現実的に困難。寿命がきたものは廃炉にする」との姿勢を明確にし、「減原発」政策の継承を表明した。
読売新聞の社説は再稼働を主張するが、毎日新聞の社説は、これを評価している。
原発を推進してきた自民党政権であれば、このような政策を表明することはなかったはずであるから、この時期に民主党政権であったことは、日本にとって良かったのだろう。

これから40年間から50年間で、原発は日本から確実になくなる。そのことを前提に、日本の姿を描く必要がある。ただし、その時には戦後のベビーブーマーはいない。今の子供たちが主役の時代となっている。

by ecospec33 | 2011-09-04 19:13 | ●原発問題と電力需給逼迫