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大手食品企業のCSRの第三者評価と先進的な対応Ⅳ(サステナビリティー、SDGs、ESG、CSV)

2.食品企業のCSR、サステナビリティのWebサイト

2.1 CSRコンテンツ充実度ランキング

CSRコミュニケーション協会はCSRサイトを格付けしており、『CSRコンテンツ充実度ランキング2019』を発表した。これが第3回目という。

そのランキング86位にアサヒグループHDと味の素、97位に日清食品HD、98位にキリンHDが入っている。

前年にも、36位にアサヒグループHDと44位にキリンHDが入っていたが、日清食品HDは情報公開が進んだことによって、上位にランクされた。

サントリーHDがランクされていないのは、上述の東洋経済『CSR企業ランキング』とは一致しない結果である。

2.2 Webサイトの調査と評価

東洋経済の『CSR企業ランキング』で比較したと同様に、ビール・清涼飲料業と乳業、それに『CSRコンテンツ充実度ランキング』で上位にランキングされた味の素グループを加えて、そのCSR、サステナビリティのWebサイトを詳細に調査し、評価した。

これを下表に示す。ここで、レベルとは階層のことであり、章>節>項に相当する。

このサイトの名称は「サステナビリティ」が主流になりつつあるが、キリンHDは「社会との共有価値(CSVCreatingShared Value)」を使用している。このCSVについては先進的な対応の中で後述する。

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その特徴を記し、内容と規模で評価をしたが、サントリーHD(Webではサントリーグループ)がトップであり、アサヒグループHDと味の素グループ、それにキリンHDが続き、一段下がり、明治HD、森永乳業、雪印メグミルクと続く。酒類製造業として特有な社会的責任の項目を除外したとしても、この実態は変わらない。

上述したとおり、『CSRコンテンツ充実度ランキング』の上位に、サントリーHDが出てこないのが不思議である。

ここで、キリンHDについては、「E:環境」が全く記載がなかったが、直接的にリンクされていないサイトに、112ページの冊子「キリングループ環境報告書2019」のpdf版があったので、これを加えた。

ちなみに、著者が大学で教鞭をとっていた2005年に、学生の教材として、キリンビールに「環境報告書」を120冊お願いしたところ、「環境報告書」ばかりでなく「CSRレポート」各120冊、合計240冊が送られてきた。キリンは当時から環境対策の情報公開を重視しており、それぞれのビール工場でも「環境報告書」を作成していた。

左図は、「CSR」WebサイトをE・S・Gに分類した項目数とページ数、またその割合を示す。

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「CSR」のWebサイトは、ESGがバランスをとって記述されていることが望ましいが、キリンHD以外の企業は「E:環境」のページ数の比率が低い。

ここで、「CSR全般」はもともと「G:ガバナンス」に含まれる項目である。

次に、これらの食品企業の売上高に対するWebサイトのページ数を左図に示す。

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この図に示すとおり、売上高が高いほど、ページ数が多いという結果であり、その関連性は深いと言える。

10数年前に、売上高が約4倍であったサントリーの環境部長から、部の人数は12人と聞いたことがあった。当時、著者が担当していた環境対策室の人数が3人であったことから、売上高に比例すると納得せざるを得なかった。

ともあれ、企業それぞれに優先度を定め、目標を定めて、CSRを推進することが必須のことである。


by ecospec33 | 2019-11-06 07:40 | ●CSRと環境対策  

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