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「環境報告ガイドライン」の公表(2012年版、ISO26000、CSR報告書、環境配慮促進法)

今日4月28日からゴールデンウィークが始まった。
ウォーキングフェスタ東京のために、野川沿いのいつもの散歩道が銀座通りのように混雑していた。後方部隊なのか高齢者が多いように見受けられた。
対岸を一団とは逆方向に歩いていたら、自転車の女性二人組が追い越しざまに、「参加費用が2000円もかかるらしいの。何に使うのかしら。」という声が聞こえた。埼玉県東松山市の大きな旗を持って歩く人もいて、遠くから参加される方々には申し訳ないが、近くに住む者にとって高額?のお金を取られるのは納得がいかない。せめて500円である。
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ところで、4月26日に環境省が2007年版を改定した「環境報告ガイドライン(2012年版)」を公表した。昨年10月に開催された第一回「環境報告ガイドライン等改訂に関する検討委員会」を傍聴し、その問題点を10月7日のブログに「企業の環境報告のあり方」というテーマで記した。
そのポイントは、『2010年11月にISO26000(社会的責任に関する手引き(Guidance on social responsibility))が発行している。その目的は、経済、社会、環境のバランスがとれた持続可能な社会の形成としている。近い将来、企業、事業者、全ての組織はISO26000をいかに適合し、吸収したかを発信することが求められるのであり、環境情報の発信は、その中に包含されると考えている。』として、環境側面だけの「環境報告ガイドライン」には限界があることを示した。

各社が環境報告書を作成していた7、8年前に、業界団体の環境会議の席上、明治乳業の作成責任者に対し、「エネルギー原単位、CO2排出原単位の表現内容が過激過ぎるので改めるように。」と促したことがあった。原単位の分母が明らかに異なっているにもかかわらず、業界平均より優れていることを強調していたためである。翌年から明治乳業はこれを受け入れた。
5、6年ほど前に、メグミルクの担当者から「よくぞ社会・環境報告書へ転換しましたね。貴社の報告書を参考に作成しています。」との話があった。
また、3、4年ほど前には、明治乳業の担当者から「CSRレポートより環境報告書の方が面白かったし、参考になった。」という話があった。環境からCSRへとコンテンツは増大したが、ページ数が増えないために、環境に割くページが減り、業界で参考となるような具体的な内容が書き込めなくなったためである。
このように、作成に携わる関係者は切磋琢磨しながら、「環境報告書」から「社会・環境報告書」、さらに「CSR報告書」へと転換させた。
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食品業で売上高1,000億円を超える上場企業42社について、2011年度の環境を含めた報告書の形式を調査した。
50%超がCSR報告書(CSRレポート、サステナビリティレポート含む)であり、その内上位2社が環境報告書も作成していた。環境報告書だけの企業は7%にとどまった。このような報告実態であり、「環境報告ガイドライン」では片手落ちなのである。

事業者の理念、経営ビジョンから始まる様々な経営(財務)実態を、株主、投資家に提示するのが「年次報告書(事業報告書、アニュアルレポート:annual report)」であるが、事業者の活動を社会的側面、経済的側面、環境側面から社会的責任を、消費者などに提示するのが「CSR報告書」である。
数年前にはそれぞれ別な冊子を貰い受けたことがあったが、今では年次報告書にサステナビリティー(Sustainability)報告を組み入れているヨーロッパのグローバル企業もある。
日本ではCSR報告書に喧伝するために金をかけ、年次報告書より立派に作成するが、これは本末転倒なのかも知れない。
リクルート冊子かと見間違う派手な「CSR報告書」が氾濫する。11月末ごろになって公表する企業すらある。これは企業の本質に何らかの誤りがある査証である。

原則に戻って、環境配慮促進法(環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律)では、事業者が環境報告書の公表その他のその事業活動に係る環境配慮等の状況の公表を行うように努めるとともに、その記載事項を規定している。
一 事業活動に係る環境配慮の方針等
二 主要な事業内容、対象とする事業年度等
三 事業活動に係る環境配慮の計画
四 事業活動に係る環境配慮の取組の体制等
五 事業活動に係る環境配慮の取組の状況等
六 製品等に係る環境配慮の情報
七 その他

「環境報告ガイドライン」より簡潔である。「環境報告書」を公表していない大手企業も残っている。早急に作成することが社会の要請である。

by ecospec33 | 2012-04-28 19:28 | ●CSRと環境対策  

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