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㈱明治粉ミルク放射能汚染の検証Ⅱ(乾燥装置、放射性セシウム、森永乳業、雪印メグ、検出限界、隠ぺい)

熱風による噴霧乾燥工程で製造される乳製品には、「粉乳」と呼ばれる原料用の全粉乳と脱脂粉乳、および「粉ミルク」と呼ばれる乳児用調整粉乳がある。
北海道には乳製品工場が多いが、関東、東北地方などは飲料牛乳工場が多い。関東、東北地方の粉乳工場は森永乳業福島工場(福島県福島市)と筑波乳業玉里工場(茨城県小美玉市)であり、粉ミルクの工場は問題となった明治埼玉工場(埼玉県春日部市)、森永乳業村山工場(東京都東大和市)、雪印メグミルクのビーンスターク・スノー群馬工場(群馬県邑楽郡)がある。なお、粉ミルクを生産している和光堂は除外した。
それぞれの工場について、今年3月の福島第一原発による放射能汚染の可能性について検討を試みた。
これを評価するために、公表されている次の項目について確認した。
●文部科学省 環境放射能水準調査:モニタリングポスト
空間放射性線量率の最大値(2011年3月)
放射性物質月間降下量(2011年3月)
●文部科学省 放射線量等分布マップ:工場地点
空間放射性線量率
放射性セシウム沈積量
これらを、放射性セシウムが検出された明乳埼玉工場との比較をおこなった。
この結果、福島第一原発が水素爆発した時期に、粉乳、粉ミルクを製造していた場合には大気中の放射性物質によって同程度またはそれ以上の汚染が推測された。
㈱明治粉ミルク放射能汚染の検証Ⅱ(乾燥装置、放射性セシウム、森永乳業、雪印メグ、検出限界、隠ぺい)_e0223735_18475574.jpg
特に、福島第一原発に近い森永乳業福島工場が粉乳を製造していた場合には、乳製品中の放射性物質に関する暫定規制値:200Bq/kgを上回る放射性セシウムが検出されたと推測された。
㈱明治粉ミルク放射能汚染の検証Ⅱ(乾燥装置、放射性セシウム、森永乳業、雪印メグ、検出限界、隠ぺい)_e0223735_18494950.jpg
雪印メグミルクとビーンスターク・スノーは、群馬の同じ工場で粉ミルクを製造しており、明治埼玉工場と同程度の汚染があったと推測された。
両社とも放射性物質検査結果を公表しているが、その検出限界は10Bq/kgであるのに対し、明治、森永乳業、和光堂が5Bq/kgである。検出限界を同業他社に合わせた場合、今回の結果から推測して放射性物資が検出された可能性が十分考えられ、それを隠ぺいしている可能性もある。
粉ミルクの放射能汚染が社会問題化したのであることから、所管する農水省、厚生労働省が、乳業界の検出限界を合わせるよう行政指導すべきである。
一方、厚生労働省は市販されている粉ミルクを3カ月ごとに検査するということを発表している。福島第一原発の水素爆発事故の直近時期とは異なり、現在は大気中に拡散、飛散している放射性物資が極めて低いことから、今後いくら検査したとしても、すべて検出限界未満の「検出されず」という結果になる。税金の無駄遣いであり、行政がやるべき業務ではない。

明治群馬工場は、大気中の放射性物質濃度が非常に高い時期に、震災対応のために粉ミルクの増産をしていたということであるから、このような事態となった㈱明治は不運であった。
他の乳業会社が粉乳、粉ミルクから放射性物質が検出されていないことを証明するには、3月12日から20日にかけて製造していなかったことを公表することが必要である。
粉ミルクの賞味期限を示し、放射性物質は「検出されず」と公表したところで信用されないのが、今の社会状況である。

by ecospec33 | 2011-12-17 10:46 | 〇明治粉ミルク放射能汚染

 

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