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ISO 50001(エネルギーマネジメントシステム、EnMS)の概要

今日、BSIジャッパンによるISO50001のセミナーがあったので、参加した。
他社の環境対策室長の薦めがあり、3年ほど前にISO14001(環境マネジメントシステム、EMS)の認証機関をロイド・レジスター(Lloyd's Register)・ジャパンからBSI (British Standards Institution、英国規格協会)ジャパンに変更した。どちらも、英国発祥の認証機関であるが、その名称が示すとおり、格はBSIの方が上と言える。

ISO 50001(エネルギーマネジメントシステム、EnMS)の規格概要の説明と、この7月に日本で初めて認証を取得した㈱山﨑砂利商店の紹介がなされた。
本規格は、米国が開発した規格(ANSI/MSE2000)とBSIが開発した規格(BS EN16001)を基にして2011年6月に発行されたのだから、出来立てほやほやの規格である。
エネルギーの削減、CO2の削減に特化した規格であり、ISO14001の一部門を深化させたと考えればよく、このため、規格の統合化も可能という。
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出典:省エネセンター
企業人であれば、ISOが新たに発行されると対応しなくてはならないと思うだろうが、本規格に関連して、マネジメントの以前に省エネ法があり、法令順守を優先することが必須であり、本規格はエネルギーの削減、省エネを推進する手法(マニュアル)では決してない。また、この認証を取得すれば、エネルギーの削減が保証されるということではない。
しかしながら、本規格の「エネルギーレビュー(エネルギー分析)」を行うことによって、「著しいエネルギー使用」という改善点を発見することが可能である。実際に改善するのは、その後である。

㈱山﨑砂利商店は、認証取得にコンサルタントを活用したとのことで、その行政書士の資格を有するコンサルタントが約8か月の取得までの工程を説明された。エネルギー管理士ならば認証取得のためのコンサルタントも可能と思っていたが、行政書士が・・・と唖然としたが、その人物の資質によるものかと思う。
本規格への対応については、大企業と中小企業と異なるはずであるだろうが、将来的には、省エネ法順守の公明性、透明性を補完(証明)する大きな武器になるに違いない。

by ecospec33 | 2011-08-25 21:18 | ●エネルギー問題  

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