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容器包装リサイクルの行方Ⅲ(容器包装廃棄物の割合、重量、容積)

家庭から排出される“ごみ”(家庭系一般廃棄物)の中で、プラスチック製容器、PETボトル、牛乳パックなどの容器包装廃棄物の排出割合が高く、これを減少させるために、容器包装リサイクル法が施行された要因の一つと言ってよいだろう。

この実態については、環境省が年度毎に「容器包装廃棄物の使用 排出実態調査」を実施し公表している。その結果を図に示す。
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容器包装廃棄物の重量割合については、低下傾向にあることを示している。
自治体での集団回収、スーパーなどの店頭回収、自動販売機などでの事業者回収といった資源回収が進んだことが要因と言えるだろう。
次に、容器包装廃棄物の重量割合ではなく、実際の重量について、環境省の「一般廃棄物処理実態調査」のデータを使用して、図に示す。
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2004年度から着実に低下し、2009年度には約83%まで低下している。
審議会などでも、しばしば使用され、指摘されるのは、容器包装廃棄物の重量割合ではなく、容積割合が高いことである。この推移を図に示す。
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2009年度は非常に低下しているように見える。しかしながら、これは重量から容積に換算する「容積換算係数」を大幅に変更したためであって、2008年以前の「容積換算係数」を使用すれば、ほとんど低下していない。
このため、家庭ごみ中の容器包装廃棄物の容積割合は60%という実態は、変わっていないと言ってよい。

by ecospec33 | 2011-07-21 10:45 | 〇容器包装リサイクルの行方  

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