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容器包装リサイクルの行方Ⅱ(容器包装の回収率、PETボトル、紙パック、古紙)

快挙の余韻が冷めやらぬなか、今朝なでしこジャパンが凱旋帰国した。
さっそく、本題に入ろう。容器包装リサイクル法施行によって、実際に効果があったのかがポイントである。ここで、飲料用に使われる容器のリサイクル率の推移を示す。
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素材が金属であるアルミ缶とスチール缶は90%で飽和しており、素材がプラスチックであるPETボトルは78%まで上昇、素材が再生可能資源である紙パックは33%まで上昇している。この数値は、それぞれのリサイクル協会が発表しているもので、私も協力していたので信用してもらいたい。
PETボトルについては、集計するのが困難な中国への輸出量を含めると90%を超えると推定されているため、このリサイクル率が限界という感じである。

紙パックについては、「紙パックは再生可能資源という素材から出来ている。」という市民の意識が、リサイクル率を低迷させていると考えてよいだろう。新聞紙に代表される古紙のリサイクル率が79%まで上昇しており、これが紙製品のリサイクルの上限の100%とすれば、紙パックのリサイクル率は44%と算定されるのである。まあまあの好成績と考えて良い。
紙パックの使用量は、新聞紙などの紙使用量全体の1%にも満たないが、良質なバージンパルプを使用していることから、リサイクルすれば再生資源として、トイレットペーパーなどに変身する。

紙パックのリサイクルを推進する正式な組織は「飲料用紙容器リサイクル協議会」であるが、実際は、牛乳パックのリサイクルを推進する「全国牛乳容器環境協議会」が担っている。
その専門委員を3年ほど前までやっており、辞める際に広告などの雑紙(ざつがみ)にも紙パックが混入して回収されるので、十分な再調査してから回収率に計上するよう薦めた。雑紙回収で混入した紙パックは、トイレットペーパーなどには再生できないのであるが、一旦は市民から回収されるのであるから、回収率に計上するべきと考えているのである。

このように、容器包装リサイクル法の施行により、大きな成果が得られていると考えてよいだろう。
しかしながら・・・・ 問題点は次回としたい。

by ecospec33 | 2011-07-19 11:35 | 〇容器包装リサイクルの行方  

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