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環境法と環境教育

株主総会が近づき、役員の交代が発表され、幹部の人事異動の時期である。
食品企業と関連業界団体の環境対策の長が交代する季節でもある。

数年前の全国清涼飲料工業会(全清飲)の環境部長の交代は素晴らしかった。
サントリーから全清飲に出向した人物が環境部長に就任し、その挨拶の直後に環境部会を卒なく進行させたのである。
彼は長らく営業部門にいたにもかかわらず、環境対策に関わる下地が感じられた。出向前から事前に、社内で環境に関して勉強をしてきているのである。
サントリーの底力、人材教育に感心した次第であるが、その点、大手乳業会社は適当である。
M乳業は、環境対策は牛乳パックの回収だけかのような振る舞いをし、M乳業は、事前勉強なしに環境に疎い人物を業界団体に出向させるなどの不可思議な人事をし、またY乳業も似たりよったりである。

環境対策の基礎は、公害問題から始まり地球温暖化問題に至る環境に関する歴史を知って、過去・現在・未来へと続く環境対策に対する洞察力を持つことである。
3年前まで東京理科大で教えていた時は、企業の「環境報告書」に記載されている年表を活用して、環境の歴史を学ばせた。
その年表には、企業の環境対策の歴史と同時に、環境に関する様々な法令「環境法」が記載されており、これを説明して、国の「環境政策」の一旦を学んでもらったつもりである。

ISO14001の認証登録をした事業所は、環境法ばかりでなく事業所に関連する法令、条例などに順守しているかを常時確認する必要がある。
このため、ある環境会議で全工場の環境責任者と担当者に対し、「環境法などの法令はインーネットで確認し、常に勉強しておくように。」と伝えたところ、会議後の感想文に「インターネットのどこにあるかを、詳細に教えて欲しい。」と、小学生のような文字で書かれていた。
本社がそこまでやる必要があるかと思ったが、法令に関する政府のホームページを社内報で流したこともあった。
人材というより企業の姿勢によるが、環境の専門家を育成するということでなくても、環境教育は容易ではないようである。

by ecospec33 | 2011-05-19 13:24 | ●CSRと環境対策  

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