地震の震度と被害 (岩盤、井戸、都知事選、首都機能移転)
16年前の神戸大震災の当日の日付で、十勝沖地震などを教訓にした「地震対策マニュアル」を発信したこともあった。これは当時の専務が「最近地震が多いから、早めに対応しなさい。」との指示を受けて作成した。連名の部署からの発信は数日後と見越して、作成日から数日後の日付にしたところ、それが神戸の大震災の日と重なったのである。
今回の大地震の前に、福島県での地震が多かったように思う。福島県の中通りでは古くから地震が少ないので、地震保険が小さいと聞いていたからこそ、おかしいなと思っていたのである。
そのようなことは、地震学者が分析するだろうから、なんと言っても結果論であるから、どうでも良いのだが、阪神淡路大震災前の元専務の指示ばかりでなく、老人の直観には耳を傾けた方が良さそうである。
過去の地震の震度と被害を相関を分析しておくと、どの程度の被害であったか、現地に直接連絡しなくても、その被害が想定でき、津波は想定外であるが、復旧の期間も想定できる。
かって、震度4で現地から被害を現地から報告させていたが、震度4では被害は皆無なので、この報告を震度5弱に上げたこともあった。震度6弱での被害が最高であったが、約1か月で復旧した工場もあり、意図があって閉鎖に至った工場もあった。
また、地盤が岩盤のようなところは、震度の割に被害は少ない。液状化する地盤とは大きな相違がある。地盤よい工場は、岩盤なので井戸を掘っても水がでないので、河川水を浄化して使用している。そんなことまで把握できるのである。
今回の大地震は広範囲であり、津波の被害が甚大なことが特徴で、特定地域の地震とは異なる対策が必要である。グローバル企業のトヨタしかりで、このような震災リスクを念頭に入れた企業は皆無だったのだろうし、災害リスクをどのように捉えるかは非常に難しい。
現在、都知事選が静かに動いている。震災リスクを考慮して「災害に強い東京」をアピールすることも必要だと思うが、震災リスクを分散するための「首都機能移転」を訴えてもらいたいものである。
by ecospec33 | 2011-04-01 09:30 | ●その他社会問題