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大災害における分散型電源の優位性

今般の東京電力の計画停電が、来年も続くことを表明している。
電力会社などが所有する原子力、火力、水力などの大規模な発電所に対し、家庭の太陽光、燃料電池などの発電や、工場、ビルのガスエンジン、ガスタービンなど小規模な発電を分散型電源という。

東京電力の福島県にある原子力発電所と火力発電所は大きな被災を受けており、当然の結果であるが、スリーマイル事故と同程度の事故を起こしている第1原子力発電所の6基は廃止される。
石原裕次郎の監督主演で映画になった黒部第4発電所に代表される、黒部川に沿った多くの水力発電所を合わせても、原子力発電所1基分にしか相当しないのであるから、廃炉の原子力発電所に代わる発電所を建設することは容易ではないということは、誰もが想像できることである。

これに比べて、分散型電源は建設が容易であり、また、地産地消のため送電ロス(約5%)がないことから効率の良い運用が可能である。

この大災害によって大規模発電システムの脆弱性が証明されたこの時期にこそ、エネルギー効率の良好な分散型電源を増大させ地球温暖化対策を進めることが、日本のエネルギー供給の安定・安全に資するものと考える。
そのためには、分散型電源、特にコージェネレーションの建設促進を、大震災復興の一手段として位置づけ、施策を講じていくことが肝要である。

by ecospec33 | 2011-03-23 08:38 | ●エネルギー問題  

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